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手足の運動障害

手足の運動障害とは、どのような状態を指すのでしょうか。

自分の思うとおりに動かせなくなる状態を「運動障害」もしくは「麻痺」と呼び、手足の動きが少し残っている状態を、「不全麻痺」と言います。ここでは、手足の運動障害の特徴や考えられる原因・疾患名、主な治療法について解説します。ぜひ参考にしてください。

手足の運動障害の特徴

手がしびれてうまく動かせない・箸が使いにくくなった・ボタンがかけにくいといった症状は、手指の巧緻運動障害と言われており、頚髄の障害による徴候でもあります。握力が弱くなったり、肘を曲げたりする力が弱くなったと感じる場合、筋力麻痺が生じており、脊髄神経障害のおそれも考えられます。

「もしかして」と思う症状がある方は、医療機関を受診するのがおすすめです。ここでは、具体的な症状の特徴について紹介します。

協調運動障害

手足や会話などの身体機能をうまくコントロールできない状態を指します。動作中に無意識のうちに身体が震えることがあります。つまり、身体のバランスや姿勢を保つのが難しい状態が特徴です。この障害があると、学校や仕事などの日常生活で困難が生じることが多いです。

単麻痺

単麻痺は、片手もしくは片足だけに麻痺が見られる状態を指します。末梢神経や脊髄に病気がある場合に単麻痺が起きることがありますが、脳が原因のこともあります。

末梢神経や脊髄の病気では、手足全体ではなく部分的な麻痺がみられることがあります。例えば、「手は握れるが腕が上がらない」「足首だけがうまく動かない」といった症状があらわれることもあります。

片麻痺

左右のどちらか一方の半身の手足に麻痺が見られる状態を指します。病変が存在する部位には、間脳や脳幹、大脳半球といったものが挙げられますが、まれなケースとしては、脊髄や末梢神経が原因のこともあります。

急激に見られる場合には脳出血や脳梗塞を疑い、ゆっくり起きている場合には脳腫瘍・慢性硬膜下血腫といった疾患を発症しているおそれがあります。麻痺が起きた場合には、頭部CTまたはMRI検査を実施するのが特徴です。それらの検査で異常が見られない場合には、脊髄の疾患を疑い、脊髄MRI検査を行うケースもあります。

対麻痺

両側の下肢に麻痺が生じる主な原因は、胸から腰にかけての脊髄の病変です。対麻痺が起きた場合、腰椎のMRI検査を行います。もし病変が見つからない場合は、医師の判断で胸椎のMRI検査が必要となります。

まれに、脳の頭頂部に病変があると、両下肢に麻痺が現れることがあります。また、髄膜腫も対麻痺を引き起こす可能性のある疾患の一つです。

四肢麻痺

両手足すべてが動かない状態を指します。これは非常にまれな状態ですが、その原因が単一の病変によるものであれば、頚椎や頚髄(首を通る神経)の病変である可能性が高いです。

脳幹に比較的大きな病変がある際にも生じるケースがあります。

脳幹の病変には、脳幹腫瘍や脳幹出血などが挙げられますが、このような疾患の場合には、運動障害以外の症状を随伴しているケースがほとんどです。

手足の運動障害の原因

ここでは、手足の運動障害の原因として考えられる疾患について紹介していきます。

頚椎症性脊髄症

四肢や体幹への感覚神経が障害されるため、特に手足に強いしびれや感覚の鈍さが現れることがあります。立つ時や歩行時にふらつき、重度の場合には座っている時でもふらつき、姿勢を保つのが難しくなることもあります。

また、運動神経が障害されると、四肢や体幹の筋力が低下し、箸を使ったり文字を書いたり、ボタンをかけたりするような細かな手の動作が難しくなることがあります。

椎間板ヘルニア

椎間板は、腰椎の椎体の間に見られるクッションの役目を担う部位のことです。椎間板が変性して後ろ側へ飛び出すと、脊髄神経を圧迫して腰痛・足のしびれ・麻痺などの症状が出現します。

この状態を腰椎椎間板ヘルニアと呼んでいます。症状には、腰痛や片足のしびれ、筋力低下などが挙げられるのが特徴です。

腰椎分離症

腰椎の分離は、一度のケガで突発的に発生するものではなく、スポーツの練習など繰り返し行う動作のストレスによる、椎弓の疲労骨折が原因といわれています。症状は病期によって異なります。

発生初期は、狭い範囲に限られた痛みを覚え、スポーツをしている最中や直後に腰痛を自覚します。主な症状は腰痛ですが、臀部や太もも外側の重ぐるしい痛みやだるさなどが出る場合もあります。

腰椎すべり症

脊椎を構成している椎骨は、簡単にずれることはありません。しかし、椎間関節や椎間板が変性することによって、ずれが発生した状態を、「脊椎すべり症」と呼びます。脊椎すべり症は、腰椎で見られることが多く、腰痛や下肢のしびれの原因になる場合もあります。

腰部脊柱管狭窄症

神経の背中側に見られる黄色靭帯が分厚くなったり、椎間板が突出してヘルニアとなったすることにより脊柱管が狭くなった状態です。腰痛・歩行障害・足のしびれ・筋力低下などの症状がみられます。

歩いていると足やお尻の痛みやしびれが見られますが休むと楽になり、歩行時に再び痛くなるといった、間欠跛行(かんけつはこう) の症状がみられるのが大きな特徴です。また、神経の圧迫が強くなり、急激に症状が悪化すると、痛みの増強や、足の麻痺、排尿・排便障害などを呈することもあります。

主な治療法

上述した手足の運動障害の治療方法は主に、保存療法・手術療法などがあげられます。症状が軽度の場合は、保存療法といい、安静・薬物療法・コルセット装着などが、医師の判断でなされます。

ここでは、手足のしびれではどのような治療を行うのか、詳しく解説していきます。

保存的治療(安静・薬物療法・リハビリなど)

椎間板ヘルニアの場合、7~8割の症例が安静・薬物療法・リハビリなどによって改善する事が報告されているので、1か月ほどは基本的に保存的治療を行います。(安静・鎮痛剤投与・湿布・腰椎コルセットなど)

腰部脊柱管狭窄症で、軽度のしびれなど症状が軽い場合は、安静・薬剤療法・コルセット装着等を実施。症状が強い場合は、神経や硬膜外の痛み止めの注射(ブロック)を行います。

頚椎症性脊髄症で症状が軽い場合は、保存的治療が行われます。症状を悪化させないために、姿勢の指導・痛み止の内服などを行います。

参照元:愛知医科大学病院 https://www.aichi-med-u.ac.jp/hospital/pages/sekitsui03.html

保存的治療でも改善しない場合は手術療法

椎間板ヘルニアは、自然治癒するケースも多く、保存的治療(安静・薬物療法・リハビリなど)が原則です。しかし、すでに運動障害が見られる場合、保存治療でも痛みが持続する場合、尿や便が出にくい場合には手術が選択されます。

術後は、体調や痛みの状態を確認しながら、リハビリを実施します。手術した部位に負担がかからないような動作の練習や、歩行訓練、杖歩行や何も使わずに歩く訓練を理学療法士と一緒に行います。

手術を行った方がよいと診断された場合は、手術実績はもちろん、リハビリの環境も考慮したうえで医療機関を比較しましょう。医師の経歴や実績、部門間での緊密な連携、リハビリの実績なども確認しておくことが望ましいです。

早期退院や早期社会復帰を目指せる体制が整っている医療機関を選ぶことが重要です。

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手足の運動障害は放置せずに専門の医療機関に相談を

手足の運動障害は、さまざまなことが原因で起きます。医療機関を受診せずに放置していると、症状が進行してしまい、思うように動かせなくなってしまう場合もあるので注意が必要です。

また、脊柱管狭窄症の場合、保存療法で効果が見られないケースでは手術が検討されます。尿や便が出にくくなったり、漏れてしまったりする膀胱直腸障害という症状が出現した場合は、なるべく早めに手術をするケースもあります。

日常生活に大きな支障が見られるほどの症状のある場合や、足の動きが悪くなる・歩けなくなるといった症状を放置してしまうと、後遺症が残存する可能性があるため、早めに医療機関へ相談することが重要です。

手足の運動障害が見られたり、気になる症状があったりする場合、そのままにせず、専門の医療機関を受診して相談することをおすすめします。

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新小文字病院
脊髄脊椎外科
治療センター
九州中央病院 福岡志恩病院 福岡大学医学部 白十字病院
新小文字病院 脊髄脊椎外科治療センターのHPキャプチャ

引用元:新小文字病院 脊髄脊椎外科治療センター https://www.shinkomonji-hp.jp/

九州中央病院のHPキャプチャ

引用元:九州中央病院 https://shion-hp.jp/

福岡志恩病院のHPキャプチャ

引用元:福岡志恩病院 https://www.f-wajirohp.jp/

福岡大学医学部のHPキャプチャ

引用元:福岡大学医学部 https://www.med.fukuoka-u.ac.jp/neurosur/index.html

白十字病院のHPキャプチャ

引用元:白十字病院 https://www.fukuoka.hakujyujikai.or.jp/

2023年手術実績:193件
(頚椎84件、胸・腰椎109件

実績引用元:新小文字病院 脊髄脊椎外科治療センター(https://www.shinkomonji-hp.jp/storage/uploads/block/202402/20240209_164918.pdf)

2023年手術実績:186件span>
(脊椎固定術、椎弓切除術含む)

実績引用元:九州中央病院公式(https://www.kyuchu.jp/about/about/statistics.html)

2023年手術実績:14件span>
(頸椎)

実績引用元:福岡志恩病院公式(https://shion-hp.jp/_lib/wp-content/themes/shion.wp/assets/pdf/operation_2023.pdf)

2023年手術実績:10件span>
(椎弓形成術)

実績引用元:福岡大学医学部公式(https://www.med.fukuoka-u.ac.jp/neurosur/patient_result.html)

2023年手術実績:8件
(頚椎)

実績引用元:福岡市民病院公式(白十字病院公式(https://www.fukuoka.hakujyujikai.or.jp/department/12_copy_copy))

   

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