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早期の退院、早期の社会復帰を実現するためには早期離床、早期のリハビリ開始がとても重要です。
医師や理学療法士、作業療法士といった専門職によるリハビリ計画を作成し、早ければ手術翌日からリハビリを開始、そして日曜や祝日であっても休みなくリハビリを行なうのが理想的です。
無事に退院して自宅での生活に戻ったら、日常の動作で気をつけなければならないことがいくつかあります。
今回インタビューに答えてくれたのは
この方!
脊髄脊椎外科治療センター長 兼 脊髄脊椎外科主任部長でもある髙橋院長。
日本脊髄外科学会認定医・指導医の資格も保有する脊髄・脊椎手術のエキスパートです。
新小文字病院
https://www.shinkomonji-hp.jp/
電話番号:093-391-1001
手術後の運動は可能です。
脊椎手術後の運動は、術後当日からリハビリ担当者と一緒に手足の動きの確認を行っています。
また、手術翌日よりリハビリ担当者と一緒に全身状態に応じて車椅子離床、日常生活動作練習、歩行練習を行ないます。
リハビリ担当者と手術翌日からベッドから離れ徐々に運動を開始。
手術後は頚椎カラーやコルセットを装着し運動を行います。
基本的には手術後1ヶ月から軽作業(デスクワーク)、3ヶ月から重労働が可能です。
骨粗鬆症の程度などによっては定期的なフォローにて検討していきます。
入院期間は約2週間で、入院時から退院まで切れ目なくリハビリを実施。
定期的な痛みや痺れ、筋力の確認を行い、退院に向けて歩行獲得できるように取り組みます。
継続したリハビリによって歩行や生活動作の獲得が見込める方については、転院や通院リハビリにて継続したフォローを受けることも可能です。
術後のリハビリテーションは、椎弓形成術の成功において重要な要素です。
術後の適切なリハビリを通じて、患者さんは筋力の回復と可動域の改善を図り、再発防止や生活の質の向上(QOL)を実現します。
リハビリを怠ることは、痛みの持続や運動機能の低下を招くリスクも。
また、筋力低下や不適切な姿勢が慢性化し、再手術の可能性が増大する恐れもあります。
患者さん一人ひとりの状況に応じたリハビリ計画を立て、継続的に取り組むことが、長期的な健康と快適な日常生活の回復に繋がります。
患者一人ひとりの状態やニーズに応じた個別のリハビリを提供しています。
また、医師・看護師・栄養士など多職種で連携し包括的なケアを行なっています。リハビリの強みとしては、常に新しいリハビリテーション機器を取り入れるよう努め、疼痛の緩和や早期からの機能回復を図れるよう積極的なリハビリを重要視しています。
今後の再発予防も含め、退院後の生活指導や運動指導にて健康維持や自己管理能力が高められるよう支援しています。
椎弓形成術後の問題となるのが、首の痛みと、痛みにより臥床傾向になることです。
これにより、さらに痛みが持続してしまうので、リハビリで手術翌日から離床し、運動療法を行ってもらいます。
主に全身運動を中心とした内容です。痺れや筋力低下が起こり、動作が困難な患者様に対しては自助具や装具、歩行器を使用して運動を行っていきます。
また運動麻痺がある方には、電気刺激療法を併用しながらの運動を行ってもらいます。
リハビリは時間と忍耐が必要なため、心理的な負担もかかりやすいです。
私たち医師は毎日回診を行い、患者さんの状態をチェックし、定期的なコミュニケーションを通じて励ましやサポートを行います。
またリハビリ評価をチェックし、痛みや違和感の変化がある場合にはすぐに対応し、物理療法の開始や、必要であれば検査を追加します。
椎弓形成術は、脊髄を圧迫している原因を取り除き、神経の働きを改善することを目的とした手術です。
この手術により、痛みやしびれ、筋力の低下などの症状が軽減されることが期待されています。術後は、少しずつリハビリを行いながら、体の回復を目指していきます。
リハビリを続けることで、手術によって改善した状態を維持し、機能をさらに高めることができますので、焦らずに一歩一歩進んでいきましょう。
私たちは皆さまが安心して治療を受けられるよう、全力でサポートいたします。
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新小文字病院 脊髄脊椎外科 治療センター |
九州中央病院 | 福岡志恩病院 | 福岡大学医学部 | 白十字病院 |
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2023年手術実績:193件 (頚椎84件、胸・腰椎109件) |
2023年手術実績:186件 (脊椎固定術、椎弓切除術含む) |
2023年手術実績:14件 (頸椎) |
2023年手術実績:10件 (椎弓形成術) |
2023年手術実績:8件 (頚椎) |
椎弓形成術を受ける病院を検討する際は、執刀医の実績やリハビリの充実を確認することがおすすめです。
ここからは、上記で紹介した福岡で椎弓形成術の2023年度手術実績を公開している医療機関の中から上位5院を詳しくご紹介します。
椎弓形成術のほぼ全例を低侵襲手術で実施。
高度な手術用顕微鏡を用いることで、安全性と正確性を向上させ、予期せぬ事態にも適切に対応可能です。
手術が必要な患者には迅速に日程を調整し、早期治療を心がけています。
脊椎外科では、負担の少ない治療を重視し、脊椎内視鏡や顕微鏡を導入しています。
後縦靭帯骨化症や脊髄症などの手術で鮮明な画像を活用し正確性を向上。3名の脊椎外科医が在籍し、福岡市内で症例数の多い病院の一つです。
福岡志恩病院は、脊椎やスポーツ整形を中心とした整形外科診療において、高機能エックス線透視装置を活用した精密な検査を実施しています。
脊髄造影や関節造影など専門的な検査に加え、透視下でのブロック注射、骨折や脱臼の整復など多岐にわたる治療に対応可能。
診断から治療、リハビリテーションまで一貫した医療サービスを提供し、患者が早期に日常生活へ復帰できるよう質の高い医療を目指しています。
福岡大学病院脳神経外科では、脳卒中や脳腫瘍、小児脳疾患、脊髄・末梢神経疾患など多岐にわたる治療を提供。
神経内視鏡手術や血管内治療といった低侵襲の先進的治療法を導入し、ナビゲーションシステムを活用した正確な手術が特徴です。
さらに、術後リハビリにはロボットスーツHALを活用し、神経機能の回復を促しながら、患者の早期社会復帰を積極的に支援しています。
白十字病院は2021年に新病院へ移転し、脳卒中センターを開設しました。
高精度な手術顕微鏡やナビゲーションシステムを導入し、脊椎疾患や末梢神経疾患に注力。
頚椎症や椎間板ヘルニアなどに対し、低侵襲手術やハイブリッド手術室を活用した複合治療を提供しています。