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手足のしびれ・麻痺

正座をした後のようなしびれ感は感覚異常であり、手足に力が入りにくくなる状態のことを運動麻痺と言います。感覚異常と運動麻痺は片方だけ見られることもありますが、同時に両方が起こることもあります。手足のしびれや麻痺は、重篤な病気の可能性もあるため、注意しなければなりません。

当記事では、手足のしびれ感や麻痺の特徴、主な治療法についてまとめています。これらの症状があり気になる方は、ぜひ参考にしてください。

手足のしびれ感・麻痺の原因

手足のしびれ感の原因には、4つのケースがあります。ここでは、手足のしびれや麻痺の原因について解説します。

脳が原因のケース

脳血管障害

脳出血や脳梗塞などを発症すると、脳皮質や末梢神経などから感覚神経の経路に障害が起こることがあり、神経の機能に影響が出て、痺れや感覚異常などの症状が発生します。また、脳梗塞では、その前触れである一過性脳虚血発作が起こることがあり、しびれが短時間で消失しやすくなります。

脳は右脳・左脳と左右に分かれており、右脳に障害が出ると左半身に、左脳に障害が出ると右半身に症状が見られやすくなるのが特徴です。また、しびれだけではなく、同時に強い痛みが生じている場合には、脳の視床という部位の障害が疑われます。

TIA(一過性脳虚血発作)に注意

特に注意しなければいけないのは、TIA(一過性脳虚血発作)です。手足のしびれや運動障害、言葉の障害などの症状が、短時間起こります。通常は、1時間以内に消失する発作で、画像診断では脳梗塞の病変が見られないものを一過性脳虚血発作と言います。血液の流れが不十分であり、何らかの神経症状が出現した状態のことを言います。

脳内の血管において、小さな血栓が一時的に血管を閉塞させてしまうと神経症状が見られますが、再び流れ出すことによって回復します。発作の多くは数分間で消失するか、長くみられたとしても1時間以内に回復することが多く、そのまま様子をみてしまう人が多いです。

しかし、TIAは、大きな脳卒中の発作をおこす前兆であり、その後48時間以内に脳梗塞を起こすと言われています。TIAを疑う症状が起きた場合には、そのまま放置せず、早めに医療機関を受診し、専門医の診察を受けるようにしましょう。

脳腫瘍

脳腫瘍の場合、手足のしびれや麻痺、言葉障害、視野障害、頭痛、吐き気などの症状が見られるケースがあります。脳腫瘍によって起こるしびれは、通常ゆっくり進行していきます。手足などの感覚が鈍くなったり、しびれが少しずつ強くなったりするなどの異常が見られた場合には、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

脊椎が原因のケース

変形性頸椎症

加齢に伴い、首の骨が変形する場合があり、骨が変形してトゲ状になり骨棘(こつきょく)ができてしまっている状態が変形性頸椎症です。この骨棘は、脊髄から枝分かれしている末梢神経を圧迫・刺激して、しびれや脱力、痛みなどの症状を起こします。

頸椎椎間板ヘルニア

頸椎の骨の間には、椎間板というものがあり、クッションの役割を担っています。背骨が変形して圧迫されることにより、飛び出してしまった状態が椎間板ヘルニアです。飛び出した椎間板が脊髄神経や末梢神経を圧迫してしまうと、上肢のしびれ・痛み・脱力などの症状を起こしています。

腰椎椎間板ヘルニア

頸椎と同様、腰椎の骨の間でクッションの役割を果たしている椎間板が飛び出してしまっている状態です。脊髄や神経根を圧迫・刺激してしまうと、下肢のしびれ・痛み・脱力などの症状を起こしてしまいます。

頸椎後縦靭帯骨化症

後縦靭帯骨化症で頚椎の脊髄が圧迫されてしまうと、手足のしびれや細かい運動がぎこちなくなるなどの症状が起きやすくなります。具体的な症状は、以下の通りです。

末梢神経が原因のケース

手根管症候群

手首の手の平側にある骨と、靭帯周囲にあるトンネル状になっている手根管という部位には、正中神経通と呼ばれる神経が走行しています。手首を頻繁に使用すると、この手根管の部分において、正中神経が圧迫されることにより、手の痛みやしびれ、運動障害などが引き起こされやすくなります。

手を振ったり、指を動かす運動をしたりすることにより一時的に改善する場合があります。しかし、起床時に症状が強くなったり、ひどい場合には睡眠時にも痛みやしびれが起きて目が覚めるケースもあります。

胸郭出口症候群

胸郭出口症候群は、首の長い方・なで肩の女性・20代の若い方がかかりやすい病気です。

第一肋骨と鎖骨との間に生じた胸郭出口という隙間が狭くなってしまうと、そこを走行している手・腕の方へ向かう末梢神経の束や、鎖骨下動静脈という血管が圧迫されてしまい、手や腕の痛みやしびれ、だるなどが現れます。

内科的疾患が原因のケース

糖尿病性神経障害

糖尿病による高血糖は、毛細血管も動脈硬化を引き起こしやすくなります。それにより、神経へ栄養を届ける細い血管の流れが滞りやすくなり、手足の中でも特に足先の末梢神経に障害が見られてしびれが出現しやすくなります。

はじめのうちは、足の指先にしびれが見られ徐々に進行していきます。それに伴って、痛みがみられるようになっていきます。足が壊死を引き起こしてしまうと、切断をしなければならない可能性もあるため、なるべく早めに医療機関を受診して治療を受けることが大切です。

ビタミン欠乏

ビタミン欠乏の状態になってしまうと、神経障害を起こす可能性があります。過度のダイエットはもちろん、極度の偏食やアルコール依存などでも、ビタミンB1・ビタミンB12・葉酸といったビタミン欠乏を起こして、しびれなどの症状を起こしている場合があります。

ビタミンB1欠乏による主な症状には、脚気やウェルニッケ・コルサコフ症候群があります。

慢性炎症性脱髄性多発神経炎や多巣性運動ニューロパチー

慢性炎症性脱髄性多発神経炎は、力が入りづらい、動かない、しびれなどの症状が起きる末梢神経の病気です。多巣性運動ニューロパチーは、慢性的に運動神経の脱髄が発生する末梢神経の病気のことです。手の使いづらさから始まるケースが多く見られます。

主な治療法

手先のしびれを感じても、「この程度なら様子を見よう」と考える方もいるかもしれません。

しかし、しびれや痛みなどの症状は、頚椎に起因する様々な病変の兆候であることがあるため、早めに医療機関を受診した方がよいケースもあります。以下では、手足のしびれや麻痺が見られる場合の治療法をご紹介します。

安静・装具療法

頚椎疾患における治療には、まず保存療法が選択され、これには安静が不可欠です。

適切な姿勢、特に顎を軽く引き、前上方を見るような姿勢の維持が、症状の管理には重要です。痛みが強い場合、頚椎装具の使用により痛みの軽減が期待できます。さらに、鎮痛剤の投与も有効であるとされています。

薬物療法

強い腰や下肢の痛みに対しては、消炎鎮痛薬やビタミン剤の内服が有効な場合があります。

また、プロスタグランジンという薬物を用いることで、圧迫された神経の血流が改善され、しびれや間欠性跛行(はこう)の症状軽減が見込めます。

ただし、これらの薬剤には副作用のリスクがあり、効果には個人差があるため、使用前には必ず主治医と十分な相談をするようにしましょう。

椎弓形成術

脊柱管狭窄症や頚椎症性脊髄症、後縦靱帯骨化症など、神経圧迫による手足のしびれや痛み、運動障害が顕著な場合には、脊柱管拡大術が適用されることがあります。この手術では、神経を圧迫している脊柱管の屋根部分といわれる、椎弓を開くことで脊柱管を広げ、神経の圧迫を解除します。

手術後はカラーやコルセットなどの装具を着用し、起立や歩行訓練に移行します。訓練は、最初は平行棒を使用して開始し、徐々に歩行器、杖、そして患者自身の体力や回復状況に応じて独歩に移行していきます。

環軸椎固定術

関節リウマチでは、第1頚椎と第2頚椎にズレが生じ、これが頚部の痛みや手足のしびれを引き起こす原因となることがあります。この状態に対処するためには、環軸椎固定術という手術が選択されることがあります。この手術では、ズレた頚椎を固定することで、頚部の安定を取り戻し、痛みやしびれの症状を軽減します。

手術後は、頚椎を保護し回復を促進するために、1~3ヶ月間装具を着用します。この装具は、手術によって固定された頚椎を適切な位置に保持し、治癒過程での不要な動きを防ぐ役割があります。

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手足のしびれ感・麻痺は放置せずに専門の医療機関に相談を

手足のしびれ感が生じる原因は多岐にわたり、その一つに坐骨神経痛や脊髄の疾患があります。

これらは、脊髄や末梢神経が何らかの形で損傷を受けた結果として発生することが多いです。手足がしびれる、感覚が鈍い、細かい作業が難しいといった症状は、脳出血や脳腫瘍が原因である可能性もあり、これらの症状を見過ごすことは非常に危険です。

痛みとしびれが同時に発生する場合も、すぐに医療機関に相談することが推奨されます。

特に、手足のしびれや麻痺が突然に起きる場合は、多様な疾患の兆候である可能性があります。そのため、早期に適切な医療機関を受診し、必要な診断と治療を受けることが重要です。

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新小文字病院
脊髄脊椎外科
治療センター
九州中央病院 福岡志恩病院 福岡大学医学部 白十字病院
新小文字病院 脊髄脊椎外科治療センターのHPキャプチャ

引用元:新小文字病院 脊髄脊椎外科治療センター https://www.shinkomonji-hp.jp/

九州中央病院のHPキャプチャ

引用元:九州中央病院 https://shion-hp.jp/

福岡志恩病院のHPキャプチャ

引用元:福岡志恩病院 https://www.f-wajirohp.jp/

福岡大学医学部のHPキャプチャ

引用元:福岡大学医学部 https://www.med.fukuoka-u.ac.jp/neurosur/index.html

白十字病院のHPキャプチャ

引用元:白十字病院 https://www.fukuoka.hakujyujikai.or.jp/

2023年手術実績:193件
(頚椎84件、胸・腰椎109件

実績引用元:新小文字病院 脊髄脊椎外科治療センター(https://www.shinkomonji-hp.jp/storage/uploads/block/202402/20240209_164918.pdf)

2023年手術実績:186件span>
(脊椎固定術、椎弓切除術含む)

実績引用元:九州中央病院公式(https://www.kyuchu.jp/about/about/statistics.html)

2023年手術実績:14件span>
(頸椎)

実績引用元:福岡志恩病院公式(https://shion-hp.jp/_lib/wp-content/themes/shion.wp/assets/pdf/operation_2023.pdf)

2023年手術実績:10件span>
(椎弓形成術)

実績引用元:福岡大学医学部公式(https://www.med.fukuoka-u.ac.jp/neurosur/patient_result.html)

2023年手術実績:8件
(頚椎)

実績引用元:福岡市民病院公式(白十字病院公式(https://www.fukuoka.hakujyujikai.or.jp/department/12_copy_copy))

   

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